Kakadu National Park to Darwin
日本では想像できないほど長い距離を走行し、もうすぐ目的地へたどり着きます。Kakadu国立公園を見た後、北部準州の州都Darwinへ。そして空路でSydneyの自宅へ帰る予定です。
Yellow Water River Cruise

夜明け前に起きて、Yellow Water River Cruiseに参加します。
真っ暗な船着き場から乗船し、小さな船は静かに水面を進みます。朝日が昇るまでの30分くらいのMagic hourは、刻々と空の色が変わり、とても美しい風景を楽しむことができます。


Kakadu国立公園は、四国と同じくらいの広大な面積で、公園内には約1500種の植物、約280種の鳥類、約120種の爬虫類、約50種の哺乳類、約30種の両生類、約80種の淡水魚、約1万種の昆虫などがいるそうで、大自然の楽園です。


1mもあろうかという大きな魚を丸のみしようとする入江鰐。獰猛な性格で、豪州では年に何人も犠牲になっています。目の前で、魚の骨がばきばきと砕かれる音を聞かされます。万が一、船が転覆したら乗客も魚の二の舞になるのでしょう。生きたまま食べられるなんて、想像したくありません。ちなみに、船の端に子供が座ることはできません。不用意に手を伸ばし、鰐に手を噛み切られても自己責任です。


Yellow Water River Cruiseは、早朝の回に限り朝食付です。
この公園を訪れるなら乾季がおすすめ。雨季となる12~3月は道路が水没してしまいます。また、動物たちの活発な行動を見るなら、早朝に限ります。あとは夕方の最終便もおすすめだそうで。夕方と早朝を組み合わせた券がお手頃です。

道路脇に普通自動車の3倍以上もある大聖堂のような土の塔がいくつもそびえています。実はこれ、巨大な蟻塚で、小さな白蟻が築き上げたものなのです。雨季の豪雨や夏の灼熱の暑さ、山火事など自然の脅威からわが身を守る為に作りあげた塔で、数十年にもわたり使われるものもあるそうです。
Darwin

ついに目的地のDarwin、印度洋の一部であるArafura海に到達しました。この広大な面積を誇る大陸を見ても回ると、地球の大きさ、人間の存在の小ささを感じます。無事故で走破することができて感無量です。
Darwinは第二次世界大戦中に日本軍が大規模な空爆をした豪州北部の拠点です。

家族みんな体調を崩すこともなく、元気で無事に旅を終えることができそうです。
Darwin Military Museum

この街を訪れた日本人は、戦争博物館を訪れない訳にはいきません。子どもたちに日豪間で戦争があったことをよく知って欲しいと思います。
Darwin International Airport

最終目的地に到着。車の走行距離計は4,408.9kmでした。長距離でも全く問題なく、安心して走ることができました。さすが天下のToyotaです。日本人の物作りと日本製品を誇りに思います。

4,400kmもの長旅を無事に終えたことに感謝し、道中で目にしたいろんなことを思い出しながら、感慨に耽ります。この旅は2年にわたる豪州生活で、最も印象に残る思い出のひとつとなりました。
帰りの飛行機からDarwinの街を俯瞰しました。先の大戦中、第一航空艦隊の航空母艦(赤城・加賀・蒼龍・飛龍)から飛び立った爆撃隊と零戦などの戦闘機が大規模な空爆を行いました。当時の飛行士たちは何を思ったのでしょうか。

夕日が照らす豪州内陸部の荒野を眺めながら、搭乗機はSydneyへ向かいます。