趣味の仲間をつくり、気軽に国際交流を
僕は旅や登山、読書、映画鑑賞など多様な趣味を持っていますが、中でも本格的に取り組んでいるのが写真撮影です。
趣味を持つことは、人生を豊かにします。自分の世界が広がり、仕事の息抜きになります。写真などの趣味は一人だけ楽しむのも良いですが、仲間がいると意見をもらうことが出来るなど、より充実すると思います。同じ趣味を楽しむ仲間との交友関係も広がり人脈作りにも繋がります。
僕は日本では地元の写真愛好家の倶楽部に所属していましたが、豪州には仲間はまったくいません。そこで、写真仲間を探すことにしました。
でも、身近な人と趣味が合うことなど少なく、社会人が日常生活だけで趣味の仲間を見つける機会などめったにありません。部活動がある学生ならともかく、まして外国ではなおさらです。そんな時に役立つのがMeetupというapplicationです。

Meetupを使うと、世界中の仲間と出会うことが出来ます。
共通の地域や興味についてのcommunityを気軽に始めたり、仲間を募ったりということが簡単に出来てしまいます。外国など言葉の壁など障壁がある場合は、さらに有用な手段だと思います。
さっそく登録して、Sydneyを拠点に活動している写真の集まりを探してみると、いくつも候補がありました。
活動内容の概要説明を読み、自分の趣味に合いそうなものを絞り込みます。
豪州のこうした趣味の集まりは、日本の○○会、○○倶楽部というように、会員として登録し承認してもらい、定期的な活動に参加するという活動形態は少ないようです。主催者たちが集まりたい時に、時間と場所を指定して、来たい人はご自由にどうぞ、という緩い感じの集まりです。
僕はSydney Street Photographersという集まりに興味を持って参加することにしました。この集まりは、撮影と批評という実践的な活動を通じて、Street Photographyを広めることを目指しています。毎回、撮影する対象や目標を決め、撮影し批評し合ってより良い作品作りを行っています。

指定された場所に行くと、30人くらいの人が集まっていました。高齢者の主催者と、多様な社会的文化的背景を持つ人たちです。欧州系、中東系、亜細亜系など様々な人種の人々が集っていて豪州らしいと思いました。
今日の撮影目標と再集合場所と時間を告げられ、各々撮影を楽しみます。僕は初めてで仕組みがよく分からなかったので、主催者に話しかけ、一緒に撮影して回ることにしました。

主催者は独特の感性を持った方で、さまざまな的確な助言をくれます。でも、典型的な酷い豪州訛りの英語を話すお爺ちゃんなので、何を話しているのか聞き取りづらく苦労しました。

撮影が終わるとcaféに集まり、お茶を飲みながら各自の作品を批評し合います。帰宅後は作品をwebにupして、そこでも意見をもらいます。

その場で何人かの常連さんに話しかけましたが、この回は、東欧、南欧、東南亜細亜出身の方でした。みんなそれぞれ訛りのある英語を話しています。
これは趣味の集まりというより立派な国際交流の場です。本当のことを書くと、僕は写真のことはあまり求めておらず、いろんな人たちと話せる機会が欲しかったのです。写真のことは詳しいので、僕のつたない英語でも理解できますし、趣味を通じてならちょっと深い話題でも積極的に話すことが出来ます。
Sydney Street Photographersの主な活動日は休日とたまに平日の夜間だったので、時間がある時に何度も参加しました。
主催者のお爺ちゃんは、豪州での良い師匠になりました。
常連さんも多いですが、毎回、人が入れ替わり立ち代わり、いろんな人種、様々な職業の方と知り合いになれました。
多い時には30ヵ国以上の背景を持った人たちが集まっていました。
別の日は、「Colour Challenge: Red」というお題目で撮影しました。
赤の被写体を探して撮りながら、会員同士の会話を楽しみます。一緒に撮影して歩いた若い女性は東欧出身で、露西亞のSaint Petersburgで建築を学んだそう。東欧訛りの英語もなかなか聞き取りにくいです。



あまり社交的でない僕のような根暗でも、新しい人に気軽に出会えるMeetupは、趣味の輪を広げるだけでなく、気軽に国際交流を楽しめて、おまけに英会話力も高められる良い方法です。一石三鳥なのでぜひお勧めしたいです。