Central駅からGeorge Streetに沿って5分くらい歩き、Broadwayへ入ってすぐ左に折れ、Kensington Streetを南下すると、Spice Alleyの入り口が見えてきます。

ここは「香辛料の小路」、昭和の呑兵衛風に言えば「香辛料横丁」と名付けられた、亜細亜料理の小さな店が軒を連ね、SingaporeのHawker Stallsのような屋台街です。
ここでは、Singaporean、Thai、Malaysian、中華、Vietnamese、Indonesian、日本料理の9つの店に、酒を提供する店が2店舗あります。
店はひとつ屋根の下に並び、席は共用でFood courtのような作りです。食卓と椅子は、亜細亜の街の店先にあるような丸みを帯びた形だったり、頭上には香港や台湾など中華圏の小路にありそうな赤い提灯が吊り下げられ、亜細亜っぽい雰囲気を演出しています。
ここは、気軽にふらっと立ち寄れ、美味しい料理を手ごろな価格で味わえます。
何度か訪れ、ほぼ全ての店の料理を試してみましたが、どれもみな美味しく外れはありませんでした。
全ての店舗と代表的な料理等を記しておきます。
食べ物
Alex Lee Kitchen(Singaporean) Hainanese Chicken Rice、Laksa
New Ginger & Spice(Singaporean) Nasi Goreng、Crispy Pork Belly with Rice
Bang Luck Thai Street Food(Thai) Pad Thai、Tom Yum Fried Rice、Pad See Ew
Old Jim Kee(Malaysian) Curry Laksa
KYO-TO(日本) 豪州人に人気の豚骨らーめん
Viet(Vietnamese) Pho (noodle soup)
Shanghai Dumpling Bar(中華) 色鮮やかな餃子や点心
Hong Kong Diner(広東) 麺類、BBQ Pork Buns
Warong Bali(Indonesian) Indomie Mee Goreng
飲み物
Gin Lane 自家製Gin & Tonic、Cocktail
Blossom Bar 焼酎、酒、日本のcocktail、日本製whisky、枝豆や寿司
余談ですが、豪州ではBeerとWineは比較的安いのですが、cocktailがとても高く感じます。$20なんて普通です。それから、HAPPY HOURという夕方の早い時間帯は飲み物が割引になってお得に飲めます。

Central駅周辺やChinatownでは、中華料理をはじめ亜細亜各国の料理点がたくさんありますし、市街地中心部には大きなFood courtもありますが、Spice Alleyのように気軽に行けるけど質の高い店が集まっているところはあまりないかもしれません。Thaiあたりの屋台のように格安という訳ではありませんが、周辺の店舗と比較したら安いと思います。そして、いつも綺麗に掃除され、清潔感があるので安心して食べることが出来ます。
亜細亜料理と言っても、各国や地域により様々な特徴があります。食の好みが違う家族や友人と一緒にご飯を食べる時、Spice Alleyのように各自が好きな料理を選べて、誰にも我慢させないので重宝します。家族を連れていったら喜ばれました。

僕はLaksaやPad Thaiがときどき無性に食べたくなった時に、ここで何度か注文しました。香辛料横丁という名前の通り、Spiceが効いた料理がたくさんあります。Laksaもけっこう辛くて汗を拭きふき食べました。辛い刺激を求める人にもお勧めです。
仕事帰りに同僚や友人と一杯飲みたい時にふらっと立ち寄るにも良いです。
それから、豪州にある一般的な英国由来の伝統的なpubでは基本的にお酒だけを飲み、つまみは軽い軽食だけなので、日本人は物足りなさを感じます。日本の居酒屋のように、お酒もご飯もたっぷり楽しみたいという気持ちを満たしたい時にも、ここはお勧めです。

ここもまた豪州の多文化社会を肌で感じられる場所のひとつです。
この土地はかつて豪州で最も歴史のある会社のひとつである「Tooth and Co」というNSW州を代表する醸造会社のBeer醸造所があった場所でした。後に「Carlton & United Breweries」に売却され、同社が醸造を止め、その跡地が大規模に再開発されて、その一角に作られたのが、Spice Alleyです。
Sydneyでは寂れた場所が積極的に再開発され、魅力的な場所に生まれ変わっています。
Spice Alley
Kensington St, Chippendale NSW 2008, Australia