Port Augusta to Coober Pedy

2日目から本格的な旅が始まります。この日の予定は、南氷洋に面するSpencer湾へ注ぐ河口に開けたPort Augustaから、世界最大のOpal産地で火星のような町Coober Pedyまでの542km。

Port Augusta市内で、国道1号から分岐し、Darwinへ至る豪州大陸最奥部を縦断する国道Stuart Highwayを辿ります。
ちなみに、豪州国道1号は豪州大陸の外周に沿って敷設された世界最長の国道で、総延長は1万2,538kmにもおよびます。米国の国道1号が3,846km、日本の国道1号が777.9kmですから、いかに長いか分かります。

Outback

Port Augustaを離れると、そこには豪州大陸内陸部の大部分を占めるOutbackと呼ばれる、低潅木がまばらに生えるだけの荒涼とした赤土の大地が広がるばかり。大きな街も店も給油所も限られ、通行量は少なく、携帯電話は通じないため、車が故障したり何か不測の事態が生じた場合は、すぐに助けを求められず危険な状況に陥ってしまいます。とりあえず、食料と水を十分に用意し、覚悟を決めて走り始めました。

道路脇に点在する休憩所。お手洗いはとても簡素なものです。

どこまでも続くような、真っ直ぐな道路。路面はしっかり舗装、整備され、走りやすいです。

給油時の休憩、食事とおやつが楽しみです。食事はささやかなもので、内陸部の小さな休憩所では豪華な料理などまったく期待できません。

単調な風景が延々と続きます。2日目にしてこの旅で最大の危機に遭遇。目的地の手前約100kmで、燃料計の警告灯が点灯し、目的地までたどり着けるかとても不安に。給油所は数百km毎にしかないので、油断すると痛い目に合います。携帯電話は不通で、夕方や夜間は交通量も激減するため、救助を求められないのです。

途中に給油所があったにも関わらず、適当な燃費計算を元に大丈夫だと過信していました。制限速度110kmで飛ばしていたので、通常の走行よりも燃費が悪化することを考慮していなかったのです。しかものんびりと道草を食っていたので、夕刻になり始めていました。この時間帯になると通行量が激減します。目的地の街までたどり着けなかった場合、どのようにして救助を求めるか考えながら、空気抵抗を減らすため時速80km程度で定速走行します。
Coober Pedy

かろうじてCoober Pedyに到着。ここは世界最大のOpal産出地です。

砂漠地帯にあるCoober Pedyには水がなく、町は埃っぽく、まるで月や火星のよう。映画Mad Maxが撮影された場所としても知られています。

町にはそこらかしこに穴が空いており、よく確かめないで歩き回ると危険です。

給油所までなんとかたどり着くことができ胸をなでおろしました。給油量はほぼ容量いっぱいだったので、本当にかろうじてたどり着いたことが分かります。明日からこまめに給油していくことを決意しました。


人々は灼熱の暑さを避けるため、地下で生活をしています。今夜の宿は地下に作られた鉱山跡のような施設で、子供たちは興味津々。
宿泊地 The Lookout Cave Underground Motel, Coober Pedy, SA