Sydney to Perth
今回の旅の計画は、初日はSydneyからPerthへ空路で移動し、2日目はPerthとFremantleを観光。3日目にIndian Pacificに乗車し、3泊4日で大陸を横断して6日目にSydneyへ戻る予定です。
まずは、Indian Pacificの発車駅であるPerthへ向かいます。

Sydney(Kingsford Smith)空港で、壮大な旅の始まりにわくわくしていました。


豪州大陸横断鉄道の概要
ここで、豪州大陸横断鉄道の概要についておさらいします。
豪州の鉄道網は約36,000万kmの総延長があり、その大半を連邦政府または州政府が所有し、列車の運行は主に民間企業によって行われています。
鉄道建設は英国の植民地時代から始まりましたが、各植民地が独自の規格(異なる軌間)で敷設したため、各植民地(各州)間で連結できず、鉄道網上の価値が低い状態となっていました。そこで改軌し、軌間を統一する取り組みが行われていますが、未だに解消していません。
鉄道網全体のうち電化路線されているのは、大都市近郊のみの約2,500km程度にとどまり、その大部分は非電化路線です。参考までに、日本の鉄道総延長は約27,000kmで、そのうち電化路線は約18,000kmです。

1969年にSydneyとPerth間の路線が標準軌に改軌され、統一されたことを機に、1970年2月23日から大陸横断鉄道として運行を開始したのがIndian Pacificです。
運行開始当初の走行距離は3,962km、所要時間は約75時間でした。後に運行経路がAdelaide経由に変更されたため、走行距離が390km延長し、総走行距離は4,352kmに増加しましたが、線路改良等や運行方法の見直し等の努力により、所要時間は約65時間に短縮されています。
Indian Pacificは、Australian Nationalという国鉄が長らく運行していましたが、国鉄が解体された後は、民営のGreat Southern Railが事業を引き継いでいます。2019年に同社はJourney Beyond Railという名称に変更しています。観光列車に力を入れている同社は、’Share the Spirit of Expedition’(開拓精神を共有する)という言葉を掲げています。同社が提供する列車の旅は、まさに豪州の開拓精神に触れる旅だと思います。

さて、列車は全長が774mにもなるIndian Pacificの車両について、簡単に紹介します。
長大な編成を牽引する機関車は、National Rail NR classと呼ばれる米国はGeneral Electric社製のDiesel-electric(Diesel発電、電気駆動方式)です。Indian Pacificで運用されているのは、1997年に製造された機関車5両で、最大出力3,000kW(4,000hp)、最高速度115km(時速)を誇ります。
座席の等級は2classで、PlatinumとGoldに分かれ、Goldはさらに2人部屋のGold Twinと1人部屋のGold Singleになります。
全てに共通するのは、食事と飲料、停車駅でのtourにかかわる料金が含まれています。つまり、乗車中に財布を持つ必要はありません。
Platinumは、宿から専用車による送迎、豪華でゆったり寛げる広い部屋が利用できます。Goldのserviceに加え、地元の食材をふんだんに使う専用の食堂とloungeを利用でき、部屋で朝食をいただくことが出来るなど、最高のserviceが受けられます。
かつては、豪州を旅する若者やbackpacker向けに、寝台設備のない座席のみのRed Kangaroo Classが格安の価格で提供されていましたが、2016年に終了しました。
詳しくはこちらをご覧ください。
英語以外の言語として、唯一日本語のweb siteもあります。
Journey Beyond Rail Expeditions – The Ghan, Indian Pacific, Great Southern