初めての病院

長女が部屋の中を走り回っていると、突然尋常でない大声で泣き始めました。何が起こったのかと駆け寄ると、首に手を当てて血まみれになっていました。驚いて首を見ると、顎の下を2cmほど切って、傷口がぱっくり開いて血が出ています。慌てて絆創膏で止血し、病院へ連れて行かなければと焦りました。

うちの家族は皆元気で、豪州で病院へ行くことなど想定していなかったので、病院がどこにあるか、どうやって診察を受けるのか、医療保険の使い方も知りませんでした。急いでwebで探したところ、市街地中心部に良さそうな病院をいくつか見つけたので、急いで電話して予約します。こちらの病院は急患でない限り予約をしないと診療してもらえまず、半日ほど待たなければなりませんでした。女の子の顔にできた傷なので、跡が残らないように急いで処置してもらいたいところですが我慢です。

予約時間になったので病院へ行き、医師に診てもらいました。こちらの医師は白衣など着用せず、普段着で装飾品を多数身につけていて、日本ではまずいないという格好です。英語で説明し始めましたが、慌てていたのか通訳をつけてもらっていることを忘れていました。床屋なら言葉が通じなくて失敗しても笑って済ませられますが、病院ではそんなこと言ってられません。

幸か不幸か僕に似て「とっても残念!?」と言われている長女。以前にも転倒して目の下に大きな傷を作り、これ以上傷を増やしたら誰もお嫁にもらってくれないと心配している今日この頃、なんとか傷が残らないように治療してほしいと医師へお願いしました。

治療方法は、医療用の糊で接着するというものでしたが、素人目にも無理だろうという見立てはあたり、あえなく方針転換。次は、医療用のtapeを縦に数本貼り付け固定するというもので、見た目は???ですが、傷は塞がり固定されました。

治療中、長女は泣かず大人しく治療を受け、医師がなんども気を引こうと話しかけ、転んだ原因などを質問します。治療が終わると、長女は診察台の上から床に勢いよく飛び降り、医師は「これじゃ怪我するわね」と呆れ顔。

医師が別れ際に「See you soon」なんて不用意な発言をするものだから、長女は期待に見事に応え、その一週間後にせっかく治りかけた傷口をまた広げて、病院へ再び行く羽目に。お医者さんは「See you」禁句です。

ちなみに、豪州で住むためのVISAを取得するには、無制限の医療保険(一人40万円〜50万円程度)に加入することが要件です。病院にかからないのが理想ですが、我が家は百数十万円も負担しており、高い保険金を払ったのだから「元は取らないと」と、今では病院を気軽に利用しようと考えています。

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