Invercargill City

出張でInvercargill Cityを訪れました。
New Zealand南島のSouthland平野に位置するInvercargillは、南島で3番目に大きく、市街地としてはNZで最南端の街。世界最南端のStarbucksがあります。
先住民族のMaori族が暮らし、1850年代にScotland人が牧羊のために入植し開拓した街で、碁盤の目のように整備された街中には、Scotland風の歴史的建造物が残ります。
埼玉県熊谷市と姉妹都市を提携し、交流が盛んです。

4日間の滞在中ずっと天気が悪く、風が強くて寒いし、毎日雨に祟られました。山岳地のように天気が目まぐるしく変わりますが、緑が豊かで、のんびりしていて素敵な町でした。

Invercargill City 空撮

走行している自動車はほとんどが日本車で、一部英国車というところ。NZでは豪州と違い歩行者が最優先で、信号のない横断歩道で待っていると、自動車が止まってくれます。この通りの先に世界最南端の日本料理店があります。とても寒いので温かい饂飩をいただきました。

Invercargill City 中心市街地

Town Hall and Civic Theatre

会議の主会場となった1906年に建築された市庁舎と市民劇場。1970年代に解体の危機を乗り越え、2005年に改装されました。

Town Hall and Civic Theatre

Victoria Railway Hotel

1907年に開業したHotel。Invercargill駅は旅客用ではかつて世界で最南端の駅でした。いまは貨物のみの取り扱いです。駅を見る余裕がなくて残念でした。

Victoria Railway Hotel

The Invercargill Water Tower

赤煉瓦造りのVictoria調の水道塔は、42.5mの高さを誇り同市の象徴となっています。平坦な市街地に給水するため1889年に建てられました。

The Invercargill Water Tower

Queens Park

Queens Parkは市の中心に位置する総面積80haの美しい公園です。公園内は綺麗に整備され、美しい薔薇園、熊谷市との姉妹都市を記念した日本庭園、動物園、体育施設などがあり、市民の憩の場となっています。公園について、豪州よりNZの方が美しく整備されているような印象を受けました。

Queens Park内にある熊谷市との姉妹都市を記念して造園された日本庭園
慰霊碑

Southland Boys’ High School

1884年に建築された煉瓦造りの美しい校舎と自然豊かな景観がある伝統校です。同校と埼玉県立熊谷高等学校は、平成7年に兄弟校として提携し、交流を続けています。また、ここには広島県出身の素敵な日本人教師が日本語の教鞭をとっています。こんな素晴らしい校舎で学べば、愛校心も強く育まれるに違いありません。

Southland Boys’ High School

Māoriの文化

Kia ora!
会議の後、主催者の好意でMaori族の民族舞踊の「Haka」を見ることができました。All Black’sで有名な「Haka」は、Maori族が戦いの前に行っていた踊りが起源。大声で叫び、手と体を叩き、足を踏み鳴らし、自らを鼓舞する儀式を目の当たりにすると、その迫力に鳥肌が立つ程です。All Black’sの試合を見たくなりました。

Maori族の民族舞踊、Haka

NZでは先住民族のMaori族とその文化が大切にされており、Maori語はNZ公用語の一つで、小学校では必修となっています。ちなみに、Maori語は日本語の発音とよく似ているとも言われます。
NZ社会におけるMaoriは、様々な問題は存在していますが、豪州で先住民族のAborigineが社会の底辺に置かれている状況とは全く異なります。
その違いの原因は何か、それは植民者(侵略者)と戦ったか否かによるものです。Maori族は日本人と同様に誇り高い勇敢な民族で、西洋人の侵略を容易に受け入れず、劣勢にもかかわらず命をかけて戦いました。
自分たちの国は自分で守る。そんな当たり前の気概を持たない国や民族が、どういう歴史を辿り悲惨な状況になるか、隣の朝鮮半島を見るまでもなく歴史が証明しています。
次にNZを訪れるまで、Maoriのことをもっとよく学んでおきたいと思います。

Maori族の挨拶「Hongi」の様子です。鼻と鼻をくっつけて挨拶する変わった風習をぜひ日本に持ち帰りたいと思いました。
Maoriの方に自己紹介したら、僕のことを「three, three」と言います。なるほど、僕は美男子の「二枚目」じゃなくって、お調子者の「三枚目」だと言いたい訳ですね。はいはい、分かりましたよ。いえ、よく話を聞いたら、「TORU」という発音は、Maori語で「3」を表すそうで、「three」と言っていたのでした。外国人に三枚目なんて分かる訳ないですね。

Hongi

NZ南島最南端の港町Bluff

Invercargillから車で30分南下すると、NZ南島最南端の港町Bluffに至ります。町の高台にあるBluff Hillという展望台より、NZ最南端の大きな島Stewart島が見えます。NZで唯一野生のKiwiが見られるそう。およそ2,600kmの先には南極大陸があります。すごい強風でした。

NZ南島最南端の港町Bluffを有名ならしめ、世界一の高品質と評される牡蠣。Scottish pubでいただきました。生牡蠣はこわいので一つだけ。宮城県産と良い勝負です。

NZの食文化

Bluff Oyster

夕食は、牧羊の盛んな土地なので、Scottish pubで羊肉をいただきました。美味しいのだけど、豚の角煮のように柔らかく煮込まれていて、噛み応えがないのが微妙でした。

羊肉

New Zealandで定番の家庭菓子がLamingtonです。Chocolate sauceがからめられたsponge cakeにcoconutをまぶした甘いお菓子です。
Australiaが発祥と言われていますが、New Zealandも元祖と主張しています。Pavlovaも同様に発祥地を争っています。

Lamington

Bill Richardson Transport World

運送業で財を成した実業家の個人的な収集品を展示した自動車博物館。小さな田舎町には似つかわしくない程の規模で、見応えあります。館内はいたるところ、自動車部品で構成されて楽しい発見があります。

車と言えば、いすゞ「BIGHORN」を見かけたので、世界が驚く日本車の珍名について思い出しました。
1981年から発売され人気を博したいすゞのSUV、BIGHORN。NZでは未だに数多く見かけます。この車、GMやHoldenのOEMとして「Jackaroo」や「Monterey」という名前で売られている分は良いのですが、「BIGHORN」という名前はいただけません。この名前の由来は、Rocky Mountainsの岩場に生息する「大角鹿」だそう。でも、角を意味するhornは英語の俗語で男性器を意味するので、英語圏の人々にとっては「大きなあれ」という微妙な響きを持ちます。

いすゞ BIGHORN

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